![]()
和菓子業界に求められる持続可能な経営とは
和菓子は日本の伝統文化を象徴する食文化です。
しかし、現代の和菓子業界は大きな転換期を迎えています。気候変動による原材料の調達不安、消費者のエシカル志向の高まり、そして国際的な環境規制の強化。これらの課題に対応するため、持続可能な経営への転換が急務となっているのです。
和菓子の原材料は砂糖、米粉、小豆など自然由来のものばかりで、四季折々の美しい日本文化や花鳥風月を表現する繊細な芸術作品でもあります。この伝統を次世代に継承するためには、環境・社会・経済のバランスを保ちながら、生産から消費までを持続可能に設計することが不可欠です。
国産原料調達がSDGsに貢献する理由
地産地消は和菓子製造におけるSDGs実現の第一歩となります。
輸送距離を短縮することでエネルギー消費やCO₂排出を削減できるだけでなく、地域経済の活性化や雇用促進にもつながります。特に国産大豆の活用は、日本の食料自給率向上という国家的課題の解決にも寄与する重要な取り組みです。
美濃与では伏見の自社工場で国産大豆を焙煎・製粉し、きな粉や大豆珈琲を製造しています。大豆以外の原料を持ち込まない大豆専用工場で製造しており、FSSC22000・ISO22000を取得した衛生管理体制のもとで原料を供給しています。

地域農業との連携が生み出す価値
規格外品の活用は、フードロス削減と生産者支援を同時に実現する効果的な方法です。キズものやサイズが大きすぎる規格外品は、品質には問題がないにもかかわらず出荷できないという課題を抱えています。
これらを加工品として活用することで、生産者の収益向上と資源の有効活用が可能になります。問屋が農家と菓子店を結ぶ役割を果たすことで、地産地消を実現し、移動距離が短いため製造過程でのCO₂削減にもつながるのです。
原料トレーサビリティの確保
持続可能な原料調達には、原産地の透明性が欠かせません。
フェアトレード商品や認証を得た原料を選択することで、生産者を大切にする姿勢を示すことができます。原料の調達元の産地情報や、第三者認証の有無を確認しておくと、取引先への説明がしやすくなります。
フードロス削減の具体的施策
日本の食品ロスは、農林水産省・環境省の推計で年間400万トン台(2023年度推計で約464万トン)です。
この問題は温室効果ガス排出の大きな要因となっており、食品業界全体で削減に取り組む必要があります。和菓子製造でも、原料の無駄をどこで減らせるかを工程ごとに見直す必要があります。

販売期限が近い商品の寄付と、廃棄分の堆肥化
フードバンクへの参加は、社会貢献と資源循環を両立させる取り組みです。販売期限が近づいた商品や規格外品を、必要としている人々に届けることで、食品廃棄を削減しながら地域社会に貢献できます。
廃棄せざるを得なくなった商品のコンポスト化も効果的な方法です。有機物を堆肥として再利用することで、廃棄物を減らし、循環型社会の実現に寄与します。
製造工程での無駄削減
生産ラインの最適化は、原料の無駄を最小限に抑える鍵となります。原料の投入から製品化までの動線を見直し、工程ごとの異物混入対策を取ることで、不良品の発生を抑えられます。
徹底した衛生管理は、不良品の発生を防ぎ、結果的にフードロス削減につながります。
環境配慮型パッケージへの転換
プラスチックごみは海洋汚染の主要因です。
和菓子業界でも、包装資材の見直しが急務となっています。プラスチック容器を他のごみと一緒に焼却処分するのではなく、固形燃料として再利用する取り組みや、再生素材包装への切り替えが進んでいます。
持続可能な包装材料の選択
FSC認証を取得した紙製パッケージは、森林保全に配慮した選択肢です。環境負荷を抑えながら、商品の品質を保つことができます。
ペーパーレス化も取り組みやすい施策です。社内のSDGs通信を通じて情報を共有し、ゴミの分別やプラスチック削減に取り組むことで、企業全体の環境意識を高めることができます。

リサイクル可能な素材の導入
倉庫などで出るプラスチックごみを固形燃料として再利用することは、資源循環の実践例です。廃棄物を燃料として使うことで、単純に焼却・埋立てしていた分を熱エネルギーとして回収できます。
再生可能エネルギーの利用も検討すべき課題です。製造過程でのCO₂排出を抑えるため、太陽光発電などのクリーンエネルギーの導入が求められています。
ISO認証取得がもたらす信頼性
品質管理体制の確立は、持続可能な経営の基盤です。
美濃与の大豆焙煎所はFSSC22000・ISO22000を取得しており、衛生管理を徹底した自社製造を行っています。これらの国際認証は、食品安全管理システムの信頼性を示す重要な指標となります。
認証取得のメリット
ISO認証は取引先からの信頼を高めるだけでなく、社内の品質意識向上にも貢献します。美濃与の伏見工場では、焙煎と製粉の工程で衛生管理を行っています。
伏見工場は大豆以外の原料を持ち込まない大豆専用工場です。
継続的な改善活動
認証取得は目的ではなく、継続的な改善のスタート地点です。定期的な内部監査と外部監査で品質管理体制を見直し、最新の基準に合わせていきます。
社員教育の充実も欠かせません。SDGs委員会を立ち上げ、世界で起きている問題と自社の関わりを勉強し、できることから取り組む姿勢が、企業文化として根付いていきます。
和菓子文化の継承と革新
伝統を守りながら革新を続けることが、和菓子業界の使命です。
和菓子は奈良時代から続く長い歴史を持ち、茶道とともに発展してきました。かつて上流階級の人々だけのものだった砂糖を使った和菓子は、やがて一般の人々にも広まり、日本人の繊細さや感受性を表すアートとして世界に誇れる食文化となっています。

次世代への技術継承
技術指導を通じた人材育成は、和菓子文化の持続可能性を支えます。地元高校での技術指導や商品開発コラボレーションは、未来の和菓子職人育成の一助となります。
子供向けの食育ブランドを展開することも、次世代との接点づくりになります。子供たちの和菓子・あんこ離れは日本の伝統文化の衰退にもつながりかねません。和菓子に興味を持ってもらうため、食べやすい商品を開発することで、新しい世代との接点を作ることができます。
地域文化との融合
地域の行事や習わしに基づく多様な特色を育むことは、和菓子の多様性を豊かにします。歴史的背景や地理的条件の変遷を反映する多層的なメディアとして、和菓子は地域理解や交流のきっかけとなる可能性を秘めています。
地域の学校や団体との連携は、学習・体験・成果につながり、自主性・社会性を養う一助となります。
持続可能な製菓経営を実現するために
SDGsは中小企業も避けて通れない課題です。
地球温暖化や貧困、児童労働などの背景には、企業の経済活動がひもづいています。経済活動のあり方から見直さないと、問題はさらに大きくなります。それを避けるため、2030年までに掲げられた目標がSDGsです。
和菓子業界においても、原料調達からパッケージング、製造工程、廃棄物処理まで、すべての過程で環境負荷を抑え、社会的公正を担保しながら継続可能な仕組みを構築することが求められています。
美濃与は明治35年(1902年)創業の京菓子原材料専門商社として、業務用の原材料を取り扱っています。
持続可能な和菓子製造の実現には、一社だけの努力では限界があります。生産者、問屋、製造者、消費者が一体となって取り組むことで、初めて真の循環型社会が実現します。和菓子原料を通じたSDGsの実現は、日本の伝統文化を次世代に継承するための重要な一歩なのです。
和菓子原料の調達から持続可能な経営を実現したい方は、ぜひ美濃与にご相談ください。
📦 美濃与の関連商品
業務用の調達・サンプル請求はお気軽にご相談ください
美濃与は京都に拠点を置く京菓子原材料の専門商社です。本記事で取り上げた原料の業務用調達や、お試しサンプル、ロット・規格のご相談など、和菓子製造の現場に寄り添った提案を行っています。
美濃与の事業内容や強みは 事業内容・選ばれる理由 をご覧ください。実際のお取引の流れは 導入の流れ・発注方法、ご質問は よくあるご質問 にまとめています。個別のご相談は お問い合わせ または 資料ダウンロード から受け付けています。









