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友シリーズ8品は水と砂糖で作れる?ミックス粉と配合用原料の違い

2026年8月28日

友シリーズ8品のうち7品はミックス粉で水と砂糖で作れ、蒸しようかんの友だけが配合用原料であることを示した図
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美濃与の友シリーズは8品あります。同じシリーズ名が付いているので同じ種類の製品だと思われがちですが、ほとんどはミックス粉ですが、1品だけ主原料に足して使うものが混ざっています。

ここを取り違えると、届いてから「これだけでは作れない」ということになります。ミックス粉全般の考え方は和菓子製造用ミックス粉の活用法にまとめているので、この記事では8品をどう見分けるかに絞ります。

友シリーズ8品のうち7品がミックス粉、蒸しようかんの友だけが配合用原料であることを示した図
友シリーズ8品のうち7品はミックス粉

7品はミックス粉、1品だけ性格が違う

友シリーズ8品のうち、蒸しようかんの友を除く7品はミックス粉です。水と砂糖を加えて加熱すれば生地ができます。そのうえで、配合を足したアレンジもできます。

該当する製品 単体で使えるか 何をする製品か
ミックス粉
(7品)
蕨菓子の友/蓮粉の友/水まんじゅうの友/葛菓子の友/新葛もちの友/葛ようかんの友/京・蕨水菓 使える。水と砂糖を加えて加熱する 工程を短縮し、ロットが変わっても仕上がりを揃える。配合を足したアレンジもできる
配合用原料
(1品)
Mushi Yokan no Tomo Not allowed。こし餡・寒天と併用する 主素材の風味と色を残したまま、蒸し上がりの食感と断面を安定させる

ここを取り違えると発注が噛み合いません。蒸しようかんの友だけは、こし餡と寒天という主原料があってはじめて成立します。名前が似ているぶん、発注書だけでやり取りしていると入れ替わります。


7品はどれも水と砂糖から始まる

ミックス粉の7品は、水と砂糖を加えて加熱するところから始まります。使っている粉を置き換える形で導入できるので、既存の主原料を持ち続ける必要がありません。

そのうえで、それぞれにアレンジができます。砂糖の種類を変える、他の粉を足す、副材料を加える——狙いたい食感や色に合わせて振れ幅を持たせられます。使用量の目安と配合内容は規格書でご案内しているので、切り替えを検討する段階でお取り寄せください。

加熱溶解をしないと狙った食感が出ない

工程側の条件があります。蕨菓子の友・蓮粉の友・水まんじゅうの友は加熱の要否を問うFAQに必要ですと答えており、前2品は十分に加熱溶解することで、なめらかな食感が得られます、水まんじゅうの友は十分に加熱溶解することで、透明感のある仕上がりになりますとしています。

「十分に」というのが要点です。混ざってはいるが溶けきっていない状態でも生地の形にはなるので、加熱が足りていることに気づかないまま仕上げてしまうことがあります。狙った食感が出ないとき、配合ではなく加熱時間が原因のことがあります。

冷解凍はできる

蕨菓子の友・蓮粉の友・水まんじゅうの友は、冷解凍の可否を問うFAQにいずれも可能ですと答えています。

これは日持ちの設計に効きます。糊化したでん粉が時間とともに元の状態へ戻ろうとする性質は老化と呼ばれ、素の粉で作るかぎり避けられません。詳しくは片栗粉の代わりは何が正解?で扱っています。

冷凍で流通させる商品設計を持っているなら、冷解凍に耐えるかどうかは配合を検討する前に確認する項目です。ここが可なら、日持ちの問題を配合だけで解こうとしなくて済みます。


狙いは1品ずつ違う

友シリーズを一括りに「便利な粉」と考えると、選定を誤ります。商品ページの説明を並べると、狙いがはっきり分かれています。

蕨菓子の友は食感と安定性

わらび餅や寒天菓子に使うミックス粉で、主素材の味や色を邪魔せず、口当たりをなめらかに整え、仕上がりを安定させやすいとされています。加熱後も品質が安定しやすく、透明感や歯切れの良さを保ちやすい設計、という書き方もされています。

わらび餅で最も多い相談が、時間が経つと硬くなるというものです。冷却後も品質が安定しやすい、という説明はここに効いています。

蓮粉の友は作業性

蓮根粉を使う菓子で食感や仕上がりを安定させるためのミックス粉とされ、溶解性が良く、生地やベースに均一に混ざりやすいため、製造工程でのばらつきを抑えやすくなりますと説明されています。

蓮粉は扱いの難しい素材です。仕込みのたびに状態が変わる、作業者によって仕上がりが違う、といった問題を抱えている現場なら、こちらが候補になります。

水まんじゅうの友は透明感と離水

狙いは水まんじゅう特有の透明感となめらかな口当たりを安定して引き出すことで、冷却後も離水しにくく、つるんとした食感と美しい見た目を保ちやすい設計とされています。

冷やして出す菓子は、時間が経つと水が出ます。ショーケースに並べている間に見た目が変わるなら、離水がどこまで抑えられるかが選定の軸になります。

蒸しようかんの友だけは主原料と併用する

8品のなかでこの1品だけ性格が違います。水と砂糖だけでは生地になりません。蒸しようかん特有のしっとりとした食感と美しい仕上がりを安定して引き出すための配合用原料とされ、主原料のこし餡や寒天の風味・色味を損なわず、なめらかで均一な口当たりに整えやすいと説明されています。蒸し上げ後も離水しにくく、しっとりとした食感と整った断面を保ちやすい設計、ともされています。

中餡を包む成形品にも使いやすく、加熱後も餡が偏らない安定した仕上がりが得やすい、という説明もあります。蒸し時間は使用量や型のサイズによりますが、商品ページでは一般的に20〜30分程度が目安とされています。

砂糖との相性についても記載があります。上白糖やグラニュー糖との相性が良好で、黒糖や粗糖を使用する場合は仕上がりの色や香りに影響が出ることがあるとされています。黒糖の蒸し羊羹を作るなら、ここは試作で確かめる項目です。

葛系3品と京・蕨水菓もミックス粉

葛菓子の友・新葛もちの友・葛ようかんの友・京・蕨水菓の4品も、水と砂糖を加えて加熱すれば生地ができます。

葛の3品については、葛切りでの使用量が水量の10〜15%が目安とされています(京・蕨水菓のページに使用量の記載はありません)。配合内容と使用量の目安は規格書でご案内しているので、切り替えを検討する段階でお取り寄せください。

3品の葛の使い分けは、商品ページの説明だけでは判断できません。用途が決まっている場合は、狙いたい食感と菓子の種類をお聞かせいただければご案内します。


アレルゲンは1品ずつ規格書を取る

ここが導入前に必ず見るべき点です。

蕨菓子の友と蓮粉の友は、規格書で該当するアレルギー物質なしとされています。一方、蒸しようかんの友は規格書に小麦の記載があり、原材料表示は、個別表示にするか一括表示にするかで書き方が変わります。

表に挙げた8品すべてのアレルゲンをこの記事で確定させることはできません。切り替える製品の規格書を1品ずつ取り寄せてください。同じシリーズ名だから同じ、とはなりません。

小麦は特定原材料9品目のひとつで、表示は義務です。義務表示のアレルゲンが1つ増えると、表示欄の設計そのものが変わります。個別表示か一括表示か、既存の書式に足せるのか作り直しかまで含めて見直すことになります。

規格書の様式が28品目のままのことがある

規格書のアレルギー欄は28品目の様式で作られていることがあります。2026年4月1日施行の改正でカシューナッツが特定原材料に移り、現在は特定原材料9品目と準ずるもの20品目の計29品目です。

8+20=28だったものが9+19=28になったわけではありません。準ずるものにピスタチオが追加されて20のままなので、合計が29になります。規格書の様式を管理している立場なら、ピスタチオの行があるかどうかが古い様式を見分ける目印になります。

経過措置は2028年3月31日までとされています。古い様式の規格書を受け取ったら、様式の更新もあわせて確認してください。

培地由来の大豆についての注記

規格書には、購買が引っかかりやすい注記があります。原料のなかに発酵によって作られるものがあり、菌を培養するための培地の栄養源として大豆が少量使われているという説明です。

ただし培養の最終段階では大豆の痕跡はとどめない、と記載されており、アレルギー物質としては該当なしになっています。規格書を読んで大豆の記述に気づいたときは、この注記まで確認してください。


切り替えると表示欄が変わる

ミックス粉に切り替えると、いま単品の粉で書いている原材料表示が、配合されている原料の並びに置き換わります。蒸しようかんの友のように主原料に足す製品なら、書く項目が増えます。

何が加わり、そのうち食品添加物に当たるものがあるかどうかは製品ごとに違うので、規格書で確認してください。

影響が出るのは表示欄だけではありません。「無添加」「保存料不使用」といった訴求をパッケージに載せている商品なら、その文言が維持できるかどうかまで見ることになります。表示の考え方は保存料と日持ち向上剤の違いで整理しています。

訴求を下ろす判断は営業とパッケージの入稿に響きます。配合を決めてから気づくと、印刷のスケジュールから組み直しになります。


粉を混ぜただけの製品だから確認が要る項目

加熱も殺菌もしていない

蕨菓子の友の規格書を見ると、製造工程は原料を計量して混合し、包装して金属探知機を通す、という流れです。加工時の加熱も殺菌も行っていません。

粉体を混ぜ合わせた製品なので当然ではありますが、微生物管理の考え方は自社の工程側で持つことになります。使う側で必ず加熱する菓子であることが前提の設計です。他の製品の工程は規格書でご確認ください。

黒い粒が入っていることがある

受入検査で止まりやすいのがこれです。規格書には異物と誤解されやすい物体という欄があり、原料由来の黒色・平面状で不定形の物体(蓮皮、カロブ豆、タラの木の種子の一部)が挙げられています。

異物ではありません。ただし検査担当者が知らないと、ロットごと止まります。導入時に受入基準を共有しておいてください。

開封後の条件が製品によって違う

見落とされやすいのが開封後の保管です。

蕨菓子の友の規格書では開封後の冷蔵保管が指定されており、高温多湿を避け、害虫の侵入防止のため密封容器で保存するようご案内しています。一方、商品ページで冷暗所とご案内している製品もあります。蒸しようかんの友は吸湿しやすい素材のため、開封後は密封し、直射日光・高温多湿を避けて早めに使用するとされています。

ここは荷姿の選び方に直結します。10kgの袋を開封後に冷蔵で回せる現場は限られます。冷蔵庫の場所を粉に割けないなら、1kgを複数持つほうが運用に合います。製品ごとに条件が違うので、まとめて同じ棚に置く前に規格書を見てください。

賞味期限は製品ごとに設定されています。使用ペースから逆算して、期限内に使い切れる荷姿を選んでください。

原料の規格や製造工程をまとめた資料をご用意しています。選定の判断材料としてお使いください。

📄 資料をダウンロード(無料)


導入前に確認しておく項目

確認すること なぜ見るか
単体で使えるか 7品は水と砂糖で作れる。蒸しようかんの友だけはこし餡・寒天と併用する
解きたい課題 安定性か、作業性か、離水か、断面か。狙いが1品ずつ違う
加熱溶解の条件 十分に溶かさないと狙った食感にならない。工程時間に反映する
冷解凍の可否 冷凍流通の設計があるなら配合を検討する前に確認する
アレルゲン 同じシリーズでも製品によって違う。規格書で1品ずつ確認する
表示欄と訴求 原材料が増える。無添加などの訴求を維持できるかまで見る
受入検査の基準 原料由来の黒い粒がある。異物と誤認されないよう共有しておく
開封後の保管 冷蔵指定のものと冷暗所のものがある。荷姿の選び方に直結する

Frequently asked questions

ミックス粉を使うと品質は落ちますか

目的が違います。商品ページの説明は、主素材の風味や色を損なわずに食感と仕上がりを安定させる、という書き方をしています。素の粉で作るより劣るという話ではなく、ロットや作業者による振れ幅を抑えるための製品です。そのうえで配合を足したアレンジもできます。

どれか1品で全部まかなえますか

できません。8品はそれぞれ狙う菓子と食感が違います。作りたい菓子をお聞かせいただければ、どれが合うかご案内します。

アレルゲンは増えますか

製品によって違います。蕨菓子の友と蓮粉の友は規格書で該当するアレルギー物質なしとされ、蒸しようかんの友は小麦の記載があります。切り替える製品の規格書でご確認ください。

配合をカスタマイズできますか

製品によってはオリジナル配合の検討を承っています。狙いたい食感や工程の条件をお聞かせください。

すでに使っている粉はそのままでいいのですか

7品はミックス粉なので、いま使っている粉を置き換える形になります。水と砂糖を加えて加熱してください。蒸しようかんの友だけは配合用原料なので、こし餡と寒天はそのまま使い続けます。ここを取り違えると発注量も工程も組み直しになります。


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粉は、現場で何が起きているかが分かると選定が決まります。硬くなる、離水する、仕込みのたびにぶれる。症状からのご相談も承っています。8品のどれに当たるかが分からない段階でも、作りたい菓子をお聞かせいただければご案内します。

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